MELONスタッフおすすめすぽっと 鈴木美紀子 2007/4/19掲載
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  実はバスの車中からはけっこう桜を見ています。よし、去年はフォレスト前方の桜を紹介したし、今年はフォレスト後方の桜を!と思い立ち、いつもはバスで通る道をカメラを片手に散策して参りました。
 スタート地点は自宅…。途中までバスに乗ればよかったのですが、「天気がよければ海に浮かぶ船が見える」と言っても信じてくれないスタッフたちに見せるため、家から徒歩10分程のベストスポットからの仙台の街並みを撮影したかったがためにすべての行程が徒歩となりました。
←これは道すがらにあった芝桜。
 みなさんがこのコースを散策するならば、仙台駅から仙山線に乗り、国見駅で下車してください。運賃は190円とお手ごろ価格。散策しながら大崎八幡宮へ向かいましょう。まず東北文化学園大学の前を通りすぎると国見浄水場が現れます。ここの桜もきれいです。浄水場の向こうには仙台高校、グラウンドには数十本の桜並木。この季節、バスの乗客はみんな行きなら「左向け左」帰りは「右向け右」に。
 まっすぐ坂を登れば仙台の街並みが一望できますが、八幡宮とは逆方向。浄水場の前を折り返して来た道とは違う、左側の道を降りていきましょう。仙山線の線路の下をくぐり、坂を降りていきます。
 T字路を左に曲がると素敵なバス停が目に入ります。なんと、大きな桜の木の前がバス停。残念ながら木の真上を電線が通っているので、枝が伸びると電線に触れないようにと切られてしまうのですが。。。この辺りは古いお宅が多く、あちこちのお宅の庭にに立派な桜、木蓮、コブシが見られます。道なりに進むと、今度は国見小学校、ここも桜が見事です。小学校の前を通り過ぎ、信号を右へ…。バス運転手の卵たちが、運行中のバスの運転手を驚愕と羨望の眼差しで見るくらいに狭い道路です。そういえば昔、バスで自宅に遊びに来た友人も「あんな狭い道をバスが通るのね、そりゃもう驚いたよ!」と言っていたような。道を知らなければ地図を見ながらでも迷うかもしれませんが、それもまた一興、散策を楽しんでくださいませ。

 国見から来ると、八幡宮の駐車場から入るかたちになります。掃除をしていた巫女さんたちと挨拶をかわしながら行くと、中学生たちがお参りに来ていました。課外授業でしょうか。事務所で働くスタッフのお土産にベガッ太君が描かれた「ベガルタ仙台守り」を買っていこうかしらと思ったら、お守りを買おうと集まってきた中学生達に阻まれたので諦めました。干支の根付鈴も可愛かったなぁ…。
 さて、裏から入ってきたので表から出ようとすると、散策に来てよかったと思える光景が待っていました。表参道の先の大階段は、両側から伸びた桜の枝で、桜のアーチができています。十分に桜を堪能してお帰りになる際は、鳥居をくぐったそのすぐ目の前にバス停がありますのでここから乗車してください。
 もうちょっと散策してみようかな。と思ったら、国道沿いに大学病院を目指してください。途中、昔からある趣きある建物の味噌屋さんがあります。仙台味噌はもちろん、ふきのとう味噌も置いていたりして、いやいや味噌を持って散策するのはちと重い。今回は諦めます。
 大学病院の前にも脇にも後ろにも、それは見事に桜並木がありました。ペットボトル片手に白衣のままのお医者さんが休憩時間に散歩していたり、近所の子ども達が花びらを拾って遊んでいるかと思えば、頭上では鳥たちが蜜を吸いに来ていたり。一緒になって桜の木の下でちょっと休憩していきたくなるくらい、至福な空間が広がっています。 

 どうせここまできたのなら、と10年前に通っていた母校の前を通ることにしました。この桜を見ながら通ったのが懐かしい、と思いながら歩いていると、知らない体育着を来た生徒達が前方に。さすがに10年も過ぎると体育着のデザインも変わるものですね…。
 さて、まっすぐ橋を越えて行くと右手に宮城県美術館、左手に仙台二高。このあたりも桜が多く、それこそ学生時代はわざわざここを歩いて花見をしながら街まで行ったものでした。どうせ花見をするのなら、広瀬通へ抜けるのではなく大きく遠回りをして国際センターを目指します。昨年石垣理事が紹介してくださったのはこの辺り。国際センターの前も、博物館の前も、それからテニスコートのにもたくさんの桜。観光にいらした海外の団体御一行様が一生懸命記念撮影していました。

 そして最後に目指すは花見の名所、それとも宴会の名所…?西公園!よし、飲み物は水筒に入れて持参したし、ここで一服♪甘いニオイに誘われて出店に近づいてみると、酒のつまみようにお肉が多い様子…。期待した大判焼きの姿が見当たらずに結局じゃがバターを注文。するとそこのおじさんは、用意して並べていた商品ではなく、ナゼかわざわざ奥でできたての熱いのを容器に入れて売ってくれました。ありがとう、おじさん。熱々のじゃがバターに舌鼓をうちつつ公園内を眺めていると、桜の下で流れる空気はいつもと違うように感じます。どの人も笑顔、1人でいる人もにっこり微笑。桜だからこそなせるワザだなぁと思いながら、この季節になったら桜を観に行く時間をとるべきだ、と1人堪能して帰ってきました。さて週末は友人を誘って桜柄の着物を着て、どこの桜を観に行こうかしら。

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