MELONスタッフおすすめすぽっとU 鈴木美紀子 2007/5/7掲載 |
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4月も末になってから「桜が見たい」と誘いを受けました。この時期ならば電車で行ける塩竃神社の塩竃桜か、あるいは県外に足をのばさなければと返すと、「遠い」の一言…。結局、「山なら寒いから咲くのも遅いでしょう」と出かけたのは秋保です。
それじゃぁ、と2名は購入したばかりの着物を着て、残り2名は普段着で「丁稚の気分だ」と言いつつ友人4人で楽しくでかけてきました。 |
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まず最初に立ち寄ったのは「磊々峡(らいらいきょう)」。どうして石3つで「らい」と読むのだろうか、不思議だと言いつつ遊歩道を歩きました。この辺りは残念ながら桜は散ったばかり。
「なんで!?咲いてないよ!?」
と哀しがる企画者に対して参加メンバーは「この辺りはこんなもんでしょう」「もっと奥に行ったら咲いてるんじゃない?秋保大滝のあたりとか」と淡々としたもの。
それはさておき、磊々峡は散策におすすめです。川の水は水底が見えるほど美しく、さまざまな名をつけられた岩々の手前には散策初心者にもやさしく立派な標識があり、残り何mかまで記されていて大変歩きやすいです。桜が咲いている時期に来ればさぞや見ごたえがあったことでしょうが、桜がなくても十分に自然を満喫できました。ふと上対岸の上辺を見上げると、民家と民家の間から小さな滝のように水が流れ落ちていて、「それがまた何とも言えぬ味わいがある(笑)」との誰かの発言に一同頷き…。
桜の時期が過ぎていたので、スミレなどの野の花も楽しめました。スミレを指差して「オオイヌノフグリ?」と聞かれた時はどう返答したものか悩んだものです。
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さて、秋保の里センターで熊にも会ったことだし桜を求めて奥へ向かいましょうか。途中でずんだ大判焼きとおはぎを買って「丁稚」に持たせ……そうそう、意外なところでおもしろかったのが、着物姿が2名もいたせいか色々なところでたくさんの人に声をかけてもらったこと。
「あら着物!キレイだこと」「いいわねぇ。似合ってること」
散歩中のおばあさん、駐車場で交通整理をしていたおじさん、すれ違ったおばさん、etc.
半幅の帯で変わり結びをするのが好きなのですが、そもそも小紋に半幅帯を結ぶのは「気軽に着物を着よう」という風潮になったつい最近のことのハズ。昔着物を着ていたおばあさま方には珍しいものとして目に映ります。ですから「まぁ最近は細帯で着るのねぇ」、後姿を見て「あら変わった結び方だこと。そういうのが流行ってるの?」と、帯1つから見ず知らずの人と会話が生まれます。洋装ではまずありえませんから、今回の花見散策は桜を見る前から楽しい散策になりました。
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秋保大滝にへと進路をとり、奥に進むと……見えました。道の脇のあちこちに立派な桜が。惜しむらくは「もう少し早くにこれたら見頃だったのにね」ということ。けれどもたどり着いた秋保大滝では満開の桜が出迎えてくれましたから一安心。「桜が見たい」と言い出した企画者も大満足。駐車場にも見事な桜、駐車場ですからその下に駐車している車が邪魔なのですが、桜の見事さに負けて写真を撮る人も何人か見かけました。こちらも別の桜の木の下で「桜が咲いていたぞ!」証拠写真を撮ってから、お参りをして、大滝を見て、バックの中からマイ箸を取り出したところで友人たちはもう驚きも騒ぎもしないのだなと思いながらお休み処でおはぎとずんだ大判焼きに舌鼓を打ち。
お休み処でも「お茶飲んでかいん、まぁゆっくりしてって」と親切にしていただきました。
「うわぁ、久々に見た」
ポットにお湯、そして茶葉の入った大きなヤカン!
「お母さんの実家に行った時に昔はこういう風景を見たけれど」 「うんうん、昔は田舎でよく見たね」 「いいやウチは今でもこれで出てくるね」と笑いながらヤカンでお茶を淹れ。おいしくいただいて帰ってきました。 |
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