1概要
●学校 仙台市立中野栄小学校
●学年 第4~6学年
●児童数 6名
●教科等 特別活動(クラブ活動)
●外部連携
●支援の方向性
クラブ活動の目標は、「異年齢の児童同士で協力し、共通の興味・関心を追求する集団活動の計画を立てて運営することに自主的、実践的に取り組むことを通して、個性の伸長を図りながら、~に掲げる資質・能力を育成することを目指す。」となっている。
クラブ活動の内容は、
(1) クラブの組織づくりとクラブ活動の計画や運営
(2) クラブを楽しむ活動
(3) クラブの成果の発表
となっている。
今年度から中野栄小学校にSDGsクラブが作られた。現6年生の子供が5年生のときにみんなに呼びかけたところ、ある程度の人数が集まって成立した。そこで、担当の先生から協力依頼があり、支援をしていくこととなった。
クラブ活動の目的と内容から出前授業を提供するのではなく、子供たちが立てた計画に沿って、クラブを楽しむ活動の実現のためにできることを支援していく。
●主な支援内容
- ・SDGsロゴの掲示、シールの提供
- ・Web教材「家庭でできる!気候変動対さく」の提供
- ・太陽光発電システムの貸出
2支援の実際
どんなことを行いたいかの話し合い活動を見学した。子供たちからは、
- ・SDGsのクイズやポスター
- ・ごみで遊び道具を作る、ごみのアート作品
- ・電気づくり(風力、太陽光)
- ・かんたんにできるエコ生活の紹介
- ・チラシで何かを作る
などの意見が出された。いつどの活動を行うかは未定だったので、引き続き、状況を見ながら支援していくことにした。後半は、風力発電をしたいということで、プロペラを回して豆電球が光るかの実験を行った。
●気候変動対策とポスター制作(7/11)
SDGsを常に意識することができるように、黒板に掲示するSDGsの17の目標のロゴを提供した。Web教材ツール「家庭でできる!気候変動対さく」のURLを伝えたところ、各自のタブレット端末で使用してみることになった。その後、各自が教材ツールの内容を基にクイズを考え、それをポスターにしていった。その後、校舎内の廊下に掲示された。
●ペットボトルろ過器の製作(9/26)
ペットボトルろ過器の製作に使う材料(活性炭、砂利、木綿等)を提供。インターネット上で調べた作り方を見ながら、各自、持参したペットボトルの中に材料を順番に入れていった。炭の拡大写真を示して、細かい穴に汚れが吸着することを解説した。その後、プールの汚れた水を入れてみて、下から透明な水滴が出てくることを確認することができた。
●太陽光発電システムの実験(11/7)
MELONが持っている小型の太陽光発電システムのセット(ソーラーパネル、コンバーター、USBミニ扇風機)を貸し出した。ソーラーパネルとコンバーターをつないで教室に差し込む太陽光を当てると、デジタルの数字が光って発電していることが分かった。数字の値の意味が分からなかったので、太陽光発電に詳しいMELONスタッフの早川昌子氏にオンラインでつなぎ、説明をしてもらった。
「inとoutがあって、それぞれにA(アンペア)とV(ボルト)、W(ワット)が表示されます。」
まだ学習していない内容だったので難しそうだったが、最大で21 W発電していることが分かった。担当の木田武宏先生がその場で「20Wを1年間節約できると何円になるか」を調べて子どもたちに伝えた。全員のUSBミニ扇風機が回った。各自、角度を変えたりパネルの一部をさえぎったりするなど、思いついた実験に取り組んだ。活動の様子を動画で撮影して、クラブ見学会で紹介するらしい。
●クラブ活動見学会(11/30)
クラブ活動の最終回は、次年度から参加する3年生が各クラブの様子を見学する会だった。SDGsクラブでは、子供たちが事前に考えた「SDGs〇×クイズ」を行った。
「SDGsの目標は17個である。○か×か。」
「海洋生物は1970年代と比べて30%減った。○か×か。」
簡単なものから大人でも悩むようなものまでいろいろと出題をしていた。
学校のクラブ活動の支援という初めての試みだったが、子供たちの希望に沿いながら、担当の先生の準備を手伝う形で関わることができた。