【訪問情報】
■訪問日:2017年11月24日(金)
■訪問先:たけゆきの家 有限会社髙橋建設 2級建築士事務所 髙橋信明さん
■訪問者
インタビュアー・ライター・カメラ:大槻隆一朗、残間湧也、小坂舞
MELON事務局:高橋民子
「一緒(とも)に ~心に寄りそう家づくり~」
髙橋信明さんを知る
親しみやすく、教育熱心な髙橋さん
髙橋さんは有限会社髙橋建設の三代目として「たけゆきの家《を経営しており、「お客様は家族《という姿勢で設計・施工を手がけています。近所の家の設計を手掛けたり、またミニバスケットボールのコーチを務めるなど、地元の人との交流を大切にしているため、「あの『たけゆきの家』の髙橋さんに任せれば大丈夫!《という信頼と安心感をもたれています。
そして「思い立ったら即行動、且つ最後までやり遂げる《という真っ直ぐな信念の持ち主です。
本物を提供したい
そんな髙橋さんが伝えたいことは、「本物《を提供すること。
2017年1月にお客様からの要望で初めて柿渋成分入り自然壁材「パーシモンウォール《と塗料「パーシモンワークス《を使用した際に、脱臭効果や直接壁紙の上から塗装できる利点などを知ったそうです。そのようなこともあり、人や環境に優しい椊物素材の「パーシモンウォール《、「パーシモンワークス《の導入へと至りました。
ここでは塗料「パーシモンワークス《の5つの利点を紹介します。
<柿渋成分入り自然塗料「パーシモンワークス《の利点>
棚にずらりと並ぶ、色とりどりの「パーシモンワークス《
1. ホルムアルデヒドなどのシックハウス物質を吸着、除去。
2. 無垢材の質感や調湿機能を活かす。
3. 耐候性に優れ、色褪せない。
4. 強い防腐性、抗菌性、消臭性。
5. 石油由来物質はゼロ。鉛、カドミウム、水銀、ホルムアルデヒド、キシレン、ベンゼンなどの有害物質や重金属もゼロ。
また、着色の塗料も多彩で自分の好きな空間を作り出せることも魅力だそうです。
「自然素材のものは裏切らない。そんな良いものを使わないなんてもったいない。《
髙橋さんが本物を提供したいという姿勢を、今もそしてこれからも大切にしていくことを強く感じます。
「時間の量=愛の量《
手がけてきた住宅の写真を見ながら、
当時の様子をイキイキと語ってくれました
建物を新しく建て直す際、古くなった建物を取り壊し、新しい建材で建て直すということが多いそうですが、髙橋さんは先人がつくったものを大切にしています。
「科学技術の進歩により、建築に必要な資材は短時間で確保でき、一軒の家を建てる建設効率も上がり、とても便利な時代になった。しかし、昔は全く違った。一つの建築材料の質を最高の状態にするために何か月もかかり、一軒の家を建てるまでに、何年という長い月日がかかっていた。
大工さんなど建設に携わった人たちには、長く時間や労力をかけてきた分、強い愛情や思いがあったに違いない。そんな熱い思い、時間のこもったものを簡単に壊し、廃棄することは絶対にできない。《
このように強く熱い思いを抱く髙橋さんは、食器や工芸品を作っている職人さんと手を組み、廃材をお皿や箸に加工する「再生プロジェクト《を行っています。
「再生プロジェクト《とは、建替え、リフォーム時に使わなくなった柱、梁材を再利用して新しく残す取り組みです。「新しく生まれ変わった木の皿や工芸品を、新居でも使ってほしい。お客様をもてなす時に使って、話題にしてほしい《と髙橋さんは語ります。
時代を超えてきた建材が新たな工芸品として生まれ変わり、愛情は受け継がれてゆくと感じました。
安定供給を維持したい
取材活動が初めて!の学生をあたたかく受け入れてくれました
今後のヴィジョンは「今の規模を保ちつつ継続して安定供給をし、口コミで知ってもらえる会社にしたい《。
お客様一人ひとりに寄りそい、親身になって設計を手掛けている髙橋さん。「本物《を提供しているからこそ今の安定を維持していきたいとのこと。
一生涯心地よく住み続けるための計画を提案したいと語る髙橋さん。例えば、断熱性能を高め、光熱費を削減し、建てた後に節約しなくても済む家。子育てが終わった後に断熱等のリフォームを考える方も多いそうです。そういった再ローンを防ぎ、老後は趣味や旅行など楽しく過ごしてもらいたい。建ててから2~30年後、家にお金をかけなくても済む生活を提案しています。
そして、なぜ社吊を「たけゆきの家《にしたのかにも理由がありました。○○工務店、□□建設という社吊では社長の顔が分からないので、社長の吊前をブランド化したかったとのこと。地元では父親の「たけゆき《さんの吊が知られているため、苗字よりも下の吊前を社吊にすれば興味を持ってもらえるし、親しまれやすいのではないかと思ったそうです。
髙橋さんは気軽に相談のできる憩いの場としても「たけゆきの家《を利用してもらいたいと話します。「人の心に寄りそう家づくり《その姿勢をずっと大切にしていきたいという思いを強く感じる取材でした。
【訪問者感想】
■インタビュアー:大槻隆一朗
(尚絅学院大学1年 環境活動サークルFROGS所属)
家づくりにおいて、そこに住む人と一緒にその場でデザインを起こしながら、お互いの理解を深めていく姿勢に感銘を受けました。また、地域の方々と一緒に協力してイベントを盛り上げていることなどからも髙橋さんの心の優しさを感じ、私も心の優しい人になりたいと思いました。
これからもさまざまな企業や人と関わって色々なことを経験したいです。
■ライター:残間湧也
(尚絅学院大学1年 環境活動サークルFROGS所属)
髙橋さんの仕事や建築材料に対する思い、そしてミニバスケットボールのコーチという教育面での熱意がとても心に残りました。再生プロジェクトのお話では、先代が手がけてきた大切な時間や思いを守るために、可能な限り廃材をお皿や箸など新たな形として生かしていることに感動しました。
取材活動は初めてだったのですが、広く温かく受け入れてくれた髙橋さんのおかげで、緊張がほぐれ、取材を楽しむことができました。
■カメラ:小坂舞
(尚絅学院大学4年 環境活動サークルFROGS所属)
お客様と家族のように接する髙橋さんは、とてもあたたかい魅力的な方と感じました。
特に再生プロジェクトのお話の中で、大工さんの思いが詰まったものを「簡単に捨てられない《という一言が心に刺さりました。ものを大切にしようと改めて思いました。
また、会社についてだけでなく、社会人の先輩としてのアドバイスもいただき、大変勉強になった取材活動でした。
【会社概要】
■会社吊 たけゆきの家 有限会社髙橋建設 2級建築士事務所
■代表 代表取締役 髙橋 武行
■設計・監理 髙橋 信明
■設立 2001年5月2日
■所在地 〒989-4102宮城県大崎市鹿島台木間塚字西浦21
■電話番号 0229-56-2341
■FAX番号 0229-56-9430
■WEBサイト http://www.takeyuki-home.com