【訪問情報】

■訪問日：2016年12月17日（土）
■訪問先：自然農場　風天(ふうてん) （宮城県柴田郡村田町大字小泉字賀籠沢85＊2）
■対応者：中山建(はじめ)さん
■訪問者：鈴木佳人（ライター）、松本健佑（インタビュアー）
菅原哲平（カメラ）、高橋民子

「無農薬・無化学肥料の固定種野菜を広めたい！《

自然農場 風天ってどんなところ？

中山さんは、サラリーマン時代「この仕事は悪い仕事ではないが、一生やる仕事でもない《と先輩から言われたことをきっかけに、「一生できる仕事は何かな《と考え、そこから農業を志したそうです。専業農家の下で１年間研修を受けた後、村田町に移住し「自然農場 風天《を始めました。
「農薬や化学肥料を使わず、元々その土地にないものはできるだけ畑に入れない。雑草も全て刈ったりしない。椊物は様々な種類が混沌とした状態で共生している。その方がバランスが保たれると思う《と語る中山さん。自然農場 風天の野菜は市場ではなく、契約している個人や飲食店に直接出荷しています。食べた人から「素直な味・野菜そのものの味がする《と言われることがあるそうです。それは無農薬・無化学肥料栽培を行っているからではないかと中山さんは言います。

昔ながらのやり方で農業をしている自分が好き

ご自身は特に意識していないようですが、中山さんの農業は自然環境を汚さない取り組みが多いです。例えば、農薬や化学肥料を使用していないため廃ビンや廃液も出ず、土の中に人工的なものは入りません。収穫も機械を使わず全て手作業で行っているため、農業機械の排気ガスも抑えられます。雑草が伸びすぎたら除草剤を播くのではなく草刈りをします。化学肥料も使わないので野菜の生育もゆっくりです。手間はかかりますが、時間をかけて育てることで、野菜の味が濃くなるのではないかと感じているとのこと。中山さんは「昔の畑はこんな雰囲気だったのではないか《と、この農業スタイルを気に入っているそうです。

固定種・在来種野菜のうまさを伝える！

畝ごとに違う品種を椊えて少量多品目栽培をしています
自然農場 風天の経営理念はその一言！研修中に食べた固定種野菜がとてもおいしく、昔の品種が消えるのが残念だと感じたため、固定種・在来種をメインに作っているそうです。「昔の野菜は無農薬・無化学肥料で育っていた。今の品種は農薬や化学肥料を使う前提で品種改良されている。研修を受けた農家が農薬や化学肥料を使用していなかったため、使う必要性を感じていない《と中山さんは語ります。自らの信念に基づいて野菜を作りたいという強い思いを感じました。味が濃くておいしい昔の品種の野菜をもっと広めていきたいそうです。

これから挑戦していきたいことは？

それは野菜の加工品作り。野菜にはどうしても収穫できない時期があります。その時期でも販売できるものとして、料理の素材に使用できる加工品を考えているそうです。例えば、ソラマメやイタリアントマトのソースなど。お客様に喜んでもらえるよう、年中おいしく食べられるものを徐々に試作していきたいとのことです。
自然農場 風天のおいしさ満点の無農薬・無化学肥料野菜がどのように作られているのか、見学も可能だそうです。興味のある方はぜひ見学申込みのご連絡を。そしておいしさ満点の野菜を食べてみてください！

【訪問者感想】

ライター：鈴木佳人（かいと）
（尚絅学院大学1年　環境活動サークルFROGS所属）

　当日は寒い中での取材活動でした。私自身、高校3年間で農業・園芸について学んだため農業知識を持っていましたが、改めて農業のことや環境配慮についてたくさん学ぶことができました。また、普段の大学生活では経験できない取材活動は、メモをとることや記事を作ることが大変でした。このライターの体験を活かし、これからも色々なことにチャレンジしていきたいです。

インタビュアー：松本健佑（けんすけ）
（東北工業大学1年　環境サークルたんぽぽ所属）

　私はもともと無農薬で作られている野菜や果物に興味があります。今回様々な野菜を育てている畑を案内してもらい、貴重な体験になりました。同じ野菜でも種類によって根や葉の成長が全く違うことに驚きました。「野菜本来のおいしさを伝えたい《という中山さんの言葉がとても印象的で、もっと自然農場 風天の野菜の魅力がたくさんの人に伝わってほしいと思います。

【自然農場 風天】

■所在地：宮城県柴田郡村田町大字小泉字賀籠沢85-2
■TEL：0224-82-2353
■FAX：0224-82-2354
■WEB：http://foo-10.com/