日時:9月26日(土)
場所:色麻地区
調査先:色麻町 ①色麻町公民館 ②かっぱ橋~松崎家水神碑 ③磯良神社(かっぱ神社)
④農業伝習館 ⑤清水寺
今回の水の神様調査は、地元の色麻町公民館の方に案内され、かっぱ橋、かっぱ神社など訪れました。
【かっぱ橋付近】( 加美郡色麻町一の関)
地元のかっぱ橋付近を散策、一般家屋の敷地内にあるとても珍しい水神・山伸碑を視察。
成瀬川の由来は、四日市場(加美町)の鹿島神社に奉仕する社坊に成瀬寺というお寺があり、それに由来するとのことです。
明治4年の建碑、明治2、3年にこの周辺で大洪水があり、そのあとに建てられたもののようです。
河童川は細く氾濫しやすく、鳴瀬川は湾曲していて袋状になっているところを田んぼとしたもので氾濫しやすい場所のようでした。「袋」という地名にもなっています。
【礒良(かっぱ)神社】(色麻町四竃字東原1-12)
このあたりでは、もともと、きゅうりは必ず神社に奉納してから食べる習慣があるそうで、宮司は河童さんという名の人がいたそうです。
この神社も、やはり水害が関係していると思われます。
地元に残る河童の伝説によると、この付近に住む、あるお姫様に一目惚れした河童はお姫様の気をひきたくて、お姫様の住む屋敷に通い、
魚やキュウリを毎夜届けていました。しかし、あるとき若侍が退治しようそうとして、河童の腕を刀で切り落としました。
ところが河童には河童膏という秘薬があり、それを塗るとたちどころにどんな傷も治るというものでした。侍はこの河童膏を受け取り、 腕を返しました。
その後、侍はこの河童膏のおかげで戦にでてもすぐ傷が治るので、大変活躍し多くの手柄をあげたそうです。
この河童膏、縁結びの薬でもあり、例祭の日には社務所でお配りされてたようです。
「宮城の旅」ホームページより一部引用 http://miyagitabi.com/sikama/isorajinja/index.html
【河童川水門】
台風の時は、水門を閉めてポンプで河童川を鳴瀬川に放流する。昨年はポンプが故障して動かなかったので、一帯が沼のようになったとのことです。
水害と水文化は密接につながっていることをあらためて感じ、
災害はまた伝承となり、あらたな文化を作っていくのだと想いました。
地元の伝承により触れたくなった回でした。
今後は、大崎世界農業遺産を中心にまた調査して、まとめて発表する予定です。お楽しみに!
(水部会 山形)