泉ヶ岳の水神碑

所在地

仙台市泉区福岡字岳山

水系

七北田川

周囲のようす

 泉ヶ岳登山道、水神コースの7合目、北泉へのコースと泉が岳頂上コースに分かれるところで七北田川の源流ヒザ川が水場として登山者ののどを潤してくれるところにあります。ここを過ぎると登山道は急に山の頂上らしく、両脇の雑木林が低木になっていきます。

 ヒザ川は泉ヶ岳から北泉ヶ岳の間を源流として、流れをつくります。水神のところではかなりの流量になっています。

言い伝え

 七北田川流域の人々は泉ヶ岳の頂上に村ごとにやってきて雨乞いをしましたが、頂上まで行くのが大変なので、明治28年に中腹に石塔を建てて水神の文字を刻み、そこで雨乞いをするようにしました。実沢熊野様の神官に拝んでもらいました。石は自然石で、泉区の福岡川崎で文字を刻み運び上げました。シュラという一種のソリを使って運んだそうです。

 昔の人々は神様に雨乞いをしないと雨は授からないと考え、天候の異変があると雨乞いをしました。雨乞いには近隣だけでなく七北田川流域全域から村単位で来て、むしろ下流の人たちが多かった。干ばつの年などは水がないので田植えはもちろん、草取りなどの作業もできず、一戸から1人ずつの大変な人数で来たそうです。

見どころ

 泉ヶ岳は七北田川流域のシンボル、その芯となるところです。前に頂上を私企業が買い占めるという事件がおき、流域のみならず市民全体の泉ヶ岳を守れという運動が起きたことでもわかるように、仙台市民全体の共有財産です。この水神碑を見学し生活に欠かせない水の確保に努力した人々の苦労を振返りたい。

  水神碑

水神碑

泉ヶ岳の遠景

泉ヶ岳の遠景