柳生の水神

所在地

仙台市太白区柳生字上河原
柳生市民センター前下車徒歩5分

水系

名取川

周囲のようす

 自動販売機が設置された駐車場の角に「山神 水神」と書かれた石碑と梵字の書かれた小さな石碑が並んで建っています。近くには数本の水路が縦横に流れ、水はきれいで流れも速いです。周りの宅地化が進み、水神碑は目立ちません。

言い伝え

 この辺りは、江戸時代から名取川の清流と肥沃な耕土を利用して栄えた柳生和紙の産地で、水がとても大切にされてきたそうです。

 柳生和紙は、仙台藩祖伊達政宗が400年前(慶長年間)に農閑期の産業として、福島県伊達郡茂庭村から4人の紙すき職人を呼び指導にあたらせ、この地におこしたものとされています。明治初めから大正時代にかけて最盛期を迎え、400戸の農家が和紙を作り、生産額が米より多かったこともあるそうです。長町に製紙工場ができ、西洋紙の需要が伸びるにつれ、手数のかかる和紙作り農家は減り続け、今では1軒が、松川ダルマや菓子の包み紙として伝承しているのみとなっています。

見どころ

 1つの碑の中に山神と水神が書いてあるものは珍しいです。

 柳生寺(りゅうしょうじ)入口左側に、文政年間に傘紙の作り方を伝えた小西利兵衛の頌徳碑があります。

  水神・山神の碑

水神・山神の碑

近くの水路

近くの水路