愛宕神社

震災後の状況(2011年7月):
神社・水神碑には被害はありません。そばの湯殿山碑は倒れていました。

所在地

宮城野区出花1丁目1−244
仙石線中野栄駅の前、国道45号線と出花1、2丁目に拡幅された道路の交差点の脇にあります。

水系

七北田川

周囲のようす

 国道45号線の脇にひっそりと祀られていますが、社の正面を中野堰より取水された中野用水が通ります。周囲は仙台新港後背地で近年急速に宅地開発が進んでいます。宮城野区中野に存する神社はほとんど移転している中で、この神社は昔からの地に祀られています。境内には刈田嶺神社碑、湯殿山碑、水神碑があります。

言い伝え

 天正年間(1573〜91年)の建立といわれています。愛宕神社は京都市左京区嵯峨愛宕町を根本社として記紀神話の火の神誕生の段に名のある神々が祀られていますが、愛宕大権現として古来より名高く、火防(かぼう)の神様です。刈田嶺神社碑(明治37年)は蔵王山の主峰刈田嶺に祀られている神社で、明治の神仏分離令にともない修験から大和吉野の「水分神社」が分祀されて祀られました。また、水神碑は昭和41年に、出花水道組合が昭和22年の組合設立以来の活動を記念して祀ったものです。

見どころ

 火防の神の境内に、水神の碑が祀られているのはなんともほほえましい。しかし、現在は周囲が宅地開発され、用水についても意図して見なければ見えないようになっていますし、水道組合も既に市水道に移行し解散しています。このまま開発が進むと道路の拡幅で用水が地下化され、水に縁の無い街になってしまう、そんなことを思わせてくれる神社です。

  神社正面

神社正面

出花水道組合の水神碑

出花水道組合の水神碑