あたたかい家、どんな家?

 「冬は部屋にいると足元がゾクゾク・・・」そんな家に住んでいませんか?

 実は熱の伝わりやすさは素材によって全く異なり、断熱材(高性能フェノールフォーム)を基準にすると木材は7倍、コンクリートは80倍、鉄はなんと2250倍も熱を通しやすいのです!それに断熱をしていないと外の冷たい空気が壁や窓を通って部屋の内側のあたたかい空気を冷やすので、結露が出やすくなります。

 壁に断熱材を入れるなどの方法で断熱をすると、部屋の中の温度が外の気温に左右されにくく、寒い日でも部屋の中はあったか。外断熱はちょうど、家全体をすっぽり包むスキーウェアのようなものなのです。エネルギーをあまり使わずに快適に過ごすには、断熱、気密、計画喚気の3つが欠かせない要素です。

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見学した住宅

仙台原町の鳥山米穀店

仙台原町の鳥山米穀店

 江戸時代末期の天保7年(1836)創業の米穀店。現在の建物は明治7年(1874)に建築され、平成20年(2008)に断熱改修を行い、明治のお店の雰囲気が感じられる外観になりました。特に2階の格子窓は痕跡に従って忠実に復元しました。

将監の家

将監の家

 昭和47年(1973)建築の鉄骨系プレファブ住宅を平成17年(2005)に高断熱高気密補強工事をして設備機器を更新しました。建物はメンテナンスをこまめに施せば建築後40年を経ても快適に住むことができます。

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講師の紹介

安井妙子氏
安井妙子氏(一級建築士)
1948年宮城県生・宮城工業高等専門学校建築学科卒業。2005年より岩手県立大学短期大学部にて非常勤講師として「古民家復権論」を講義。仙台市環境影響評価審査会委員。 
主な作品
「鎌田家住宅(登録文化財)」「宮澤邸」「千葉家住宅(登録文化財)」「今野家住宅復原(宮城県指定文化財・東北歴史博物館内)」他高断熱高気密の住宅多数
受賞歴(一部)
2002年
(社)日本建築学会東北支部主催第二十二回東北建築賞にて「業績賞」
2007年
(社)日本建築家協会東北支部主催第1回JIA東北住宅大賞2006にて「優秀賞」
(社)建築設備綜合協会主催 第5回環境・設備デザイン賞にて、建築・設備統合デザイン部門「優秀賞」および「BE賞」他
2011年
第4回サステナブル住宅賞改修部門国土交通大臣賞
2012年
第3回埼玉県環境建築住宅賞最優秀賞