公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

私たちは、緑と水と食をとおして暮らしを考え、地球と地球環境の保全に寄与するために、多くの市民、知識人、協同組合、企業、団体で作られた環境NGOです。

宮城県仙台市の公益財団法人みやぎ環境とくらしネットワーク(MELON)の公式ホームページ。部会活動や環境に関するイベントの情報発信、ボランティア募集等を行っております。

Columnちょこっとエコ【旧サイトの内容です】

home >>> Columnちょこっとエコ >>> 仙台市のごみ袋有料化、みなさんはどう思いますか?  

執筆■小林幸司  2006/10/26up
仙台市のごみ袋有料化、みなさんはどう思いますか?

 MELONのWeb-Siteを見てくださっているみなさん、こんにちは。今、仙台市ではごみ処理費用の一部を市民に直接負担してもらうために、指定ごみ袋の販売による手数料徴収を検討しています。この問題についてちょっとだけ私見を・・・。これはあくまでも個人的な意見でMELONとしてのオフィシャルコメントではないのであしからず。

 現在、仙台市全体のごみ処理費用は約122億円/年、そのうち無料で処理している家庭ごみと資源ごみの処理費用は約79億円/年、市民一人あたりでは約7,800円/年になるということです。(「仙台市制だより」より)確かにばかにならない額ですよね。私たちが出すごみですから私たちが処理費用の一部を負担するのもやむをえないような気はします。
 でも、ごみ袋の購入費用で徴収するという方法が果てしてベストなのでしょうか?多くの心ある市民は少しでもごみを出さないよう気をつけると思いますが、やはり不法投棄の問題も心配です。道端や山林などに捨てるという人は人間としての資質の問題なので論外ですが、毎日外出するついでにコンビニのごみ箱に少しずつ捨てる、などという人は案外たくさん出てきてしまう気がします。それによって市内のお店や公園などからごみ箱が一切なくなったりしたら、それはそれで不便ですよね。
 それと、他に網をかけるところはないのか、ということも問題です。仙台市全体の税金の使い道うんぬんなどと言い出すときりがないのでやめておきますが、少なくとも、ものを作る側、売る側の排出抑制については平行して考えて欲しいところです。たとえば、リサイクルしにくい素材はメーカー等に使用規制をかけるとか、販売店の過剰包装をなくすよう指導を強めるとかetc・・・。完全な法規制となると仙台市だけでは済まない問題も出てくるかもしれませんが、やる気があれば何らかの働きかけはできると思いませんか?
 最終的に、ごみ処理費用を市民が負担すべきなのかどうか、またごみ袋の販売で徴収するか全戸に同額負担させるかどんな方法がいいのか、といった答えは非常に難しいところです。これは、みなさん個人個人が仙台市に意見を述べてもらうのが一番いいと思います。でも、市民が適切に判断するためには行政側にもっと努力して欲しいです。今回の問題に限らず何か新しい制度が導入されるときに行政からの説明・発信が不足していますし、担当者の勉強不足を感じることも多々あります。ピンポイントでこの制度が変わったから守ってくださいではなく、何のためにそうしなければいけないのかの意味を繰り返しわかりやすく発信することが一番大事です。また、その目的を達成するために関連した周辺問題にはどういった対処をするのか、どういった検討をしているのかといったことも含めて多角的に伝えていかないと、なかなか市民の理解は得られないでしょう。
 現在、この問題については仙台市が意見募集をしています。ぜひ、みなさんも意見を出してみてください。

もどる