公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

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執筆■星和佳子  2007/11/2up
「ちょこっと村としらんぷり村」
むかしむかし、あるところにふたつの村がありました。

 ひとつは、ちょこっとエコに関心のある人が100人住んでいる、ちょこっと村。

 もうひとつは、エコに無関心な人が100人住んでいる、しらんぷり村。

ふたつの村には、小川が流れていました。

ちょこっと村の小川は、村人がいつもちょこっと気にかけているので、汚れることがあるとだれかが必ず気がつきました。ちょこっと村の小川の上流にある工場の工場長は、小川を汚さないように毎日気をつけていました。

しらんぷり村の小川は、ときどき汚れていました。でも、小川が汚れていることにだれも気がつきません。しらんぷり村の小川の上流にある工場の工場長は、小川を汚してもしらんぷりでした。

ふたつの村には、スーパーがありました。

ちょこっと村のスーパーには、レジ袋がありません。みんながエコバッグをもって買い物をするからです。スーパーの店長は、どうしたらもっとエコなスーパーになるのかを毎日考えていました。

しらんぷり村のスーパーには、レジ袋がありました。エコに無関心な人が買い物に来るからです。

ふたつの村には、学校がありました。

ちょこっと村の学校では、ちょこっとエコに関心のある子どもを育てるため、エコを学ぶ授業がありました。

しらんぷり村の学校では、エコを学ぶ授業がありませんでした。


ある日、村の代表を決める村長選挙がありました。

ちょこっと村の村長には、いちばんエコに関心のある人が選ばれました。ちょこっとエコに関心のある人が選んだからです。

しらんぷり村の村長には、エコに無関心な人が選ばれました。エコに無関心な人が選んだからです。

ちょこっと村は、みんながちょこっとエコに関心があるので、どこの村よりもエコな村になりました。

しらんぷり村は、みんながエコに無関心なので、どこにでもあるエコじゃない村になりました。

あなたの住んでいる村は、ちょこっと村?それともしらんぷり村?

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