公益財団法人 みやぎ・環境とくらし・ネットワーク

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執筆■鈴木美紀子  2009/11/2up
お米を食べよう

 先月の17(土)、18(日)に開催された「みやぎまるごとフェスティバル2009」に遊びに行ってきました。会場で目についたのが「新米」と「米粉」のPRです。

 日本の食料自給率は41%(2008年度/出展:農林水産省「食糧需給表」)と深刻です。主食用米の需要は年々減少していて、関係者を悩ませています。皆さんは1週間にどのくらいお米を食べていますか?
 新米のおいしい季節は、残念な話をよく聞く季節でもあります。新米を炊く時はいつもと水加減をややひかえめにします。逆に古米ならやや多めにします。ですが、毎日お米を食べなくなった世代にはそんな「お米の常識」は知らないようで、せっかくの新米だったのに炊いたら水が多くてべちゃっとした…という話はよく聞きますし、「お米の常識」が身についている人が「新米の炊き方も知らないなんて!」と嘆く声も実によく聞きます。
 そういえば、玄米を白米に精製することを「お米をつく」と言いますが、この言葉も通じない人が多いのに驚きました。MELON事務局でもわかる派とわからない派に分かれます。平日は毎朝ご飯・夜は365日必ずご飯という我が家では「米つきに行くから手伝って」という会話が普通になされますし、私は恵まれた環境で育ったのだなぁとしみじみ思います。
 
 さて、食料自給率向上のために今注目されているのが「米粉」です。お米の新しい食べ方としてパンやケーキをはじめ菓子類、最近では麺類も出てきましたし、家庭料理での利用提案も行われています。「ヘルシー」という単語に敏感な方に嬉しいこともあります。小麦粉と比べると油の吸収率が低いのだそう。
 そしてさらに。国産米粉の使用が拡大すれば、海外から小麦を輸入される時に使用されるエネルギーや二酸化炭素の排出量が削減できエコでもあります。米粉は、耕作放棄地などが問題になっている日本で、水田が活用され食料の安定供給の確保にもつながると期待されているのです。
 「米粉」はスーパーでも普通に売られるようになりましたが、私はいまいち使い方がわからず、つい先日、初めて使ってみました。使ってみようと思った決め手はこちらの紹介文。

『ホワイトソースやシチューのルーに米粉を使うとダマになりにくく、さらりとしたとりみがつく』

 これが本当なら、シチューのルーがなくても生クリームがなくても、牛乳と米粉があればいつでもクリーム系の料理が作れます。経験された方もいらっしゃるでしょう、バターと小麦粉と牛乳で作るスープはダマになりやすいのです。母は二度と挑戦しませんでしたが、子ども心にもアレはちょっとしたトラウマ料理になりました。
  鍋で野菜を炒め、牛乳150cc程度を入れます。さらに200ccにはあらかじめ米粉大さじ3程度を入れてかきまぜてから鍋に入れました。火にかけながらよくかき混ぜていると、あっという間にとろみがついてクリームソースのできあがり。牛乳に入れてかき混ぜた時点でダマになりませんでしたので、鍋に入れてもさっと溶けてとても簡単にできました。
 味は作りおきの柚子塩(岩塩と柚子の皮をすり鉢であわせたもの)とホワイトペッパーで整えました。これに余っていた昨日のご飯と朝のご飯を投入し、バターをぬった器に入れて、チーズをかけて焼いたらドリア3人前のできあがり。所要時間は20分強。今までこんなに便利なものを知らなかっただなんて…!と思うくらいに簡単でしたし、調理時間も短時間で済むのでおすすめです。分量は適当ですのでおおまかな目安としてくださいね。
  季節の魚貝や肉類など旨味のある材料を使うなら、調味料は普通に塩コショウで十分です。同じ要領でグラタンやクリームパスタ、料理酒を加えてムニエルのソースにしてもいいですね。分量比を変えたらシチューもできます。半分は出し汁に、残り半分を牛乳または豆乳で、そこに米粉でとろみをつけたらさっぱりと食べやすいシチューができそうです。コクが欲しいときはバターを入れて。前日は薄味野菜スープ、翌日は牛乳と米粉を入れてクリームシチュー、という手も使えそう。その他にも唐揚げ、天ぷら、練り物のつなぎetc.小麦粉のかわりに普通に使えるようです。

 米粉について詳しく知りたい方は下記リンクページをご覧ください。今日食べたご飯の自給率が計算できる「けいさん!こくさん」のページもおすすめです。ポイントをためて畑を耕せるオプション付で、メニューを入力すると何が良くて・悪いのか、ちょこっとアドバイスが得られるのも参考になります。

★FOOD ACTION NIPPON http://www.syokuryo.jp/index.html

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