仙臺農塾
仙臺農塾プロジェクトVol.1 第4回
「仙台の冬限定・セリ鍋で飲む!~伝統野菜のよもやま話~」
日時 | 2013年2月20日(水) 3月6日(水)19:00~20:30 |
会場 | うれしや(若林区新寺3丁目12-32) |
ゲスト | 三浦隆弘さん(なとり農と自然のがっこう、セリ農家) |
参加費 | 2,500円 |
参加 | 2月20日13名、3月6日15名 |
「セリ鍋」ご存知ですか?
春の七草や雑煮に少し入っている薬味として食べたことがある人も多いと思います。
「仙台せり」は名取の伝統野菜で、名取の増田地区で育て続けられてきました。
それは地下水が豊富で深く水を張ったセリ田で育てているから。
そのため、根っこまで柔らかく、根まで食べるのが特徴です。
そのセリを宮城の伝統野菜として知ってもらおうと広めているのが、今回のゲスト・セリ農家の三浦隆弘さんです。
セリを根っこから葉っぱの先まで、その美味しさを存分に味わってもらおうと料理店と一緒にあみだしたのが「セリしゃぶ」(セリ鍋)。
主役はお肉や具だくさんの野菜ではなく、「セリ」!!
鴨肉や鶏肉などのだし汁に、セリを「根っこ」「茎」「葉」それぞれの部位ごとの味の違いを楽しむ鍋です。
セリはすぐに火が通るので、しゃぶしゃぶのように入れて少ししたらすぐに取っていただきます。
みなさんセリ鍋は初めての方が多く、そのセリの根っこのしゃきしゃきとした甘みのある美味しさに驚いていました。
その土地で生まれ、長年をかけてその土地になじみ、代々親しまれてきた「土地の財産」でもある「伝統野菜」。
一方、近年の種や農作物は「F1種」という交配で作られた一代目の種が主要を占めています。F1種の作物から種を取って育てても同じ性質にはなりません。
「伝統野菜」は宮城にもいくつかあります。
例えば、「仙台長ナス」「ミョウガタケ」「小瀬菜大根」「仙臺芭蕉菜」「余目葱」「長下田瓜」…しかし、今の味覚に合わない、均一に出来あがらない、流通に合わないなどさまざまな理由から作り手がいなくなり、消えていくものもあります。
「作ることで地元の生態系を守る、次の世代を守る」という三浦さんの言葉が印象的でした。
食べる私たちも、次々と新しい品種が生まれ、甘い・やわらかいなどが一般的に美味しいとしていますが、それとは違う、ひと癖ある味わいや地元ならではの味わいをもっと積極的に楽しむことをしていくことが大切かもしれませんね。