仙臺農塾
仙臺農塾プロジェクトVol.2 第6回
「よみがえれ!日本の消費者~食品流通の変化に翻弄されるな~」
日時 | 2014年4月9日(水)19:00~21:00 |
会場 | 和醸良酒○たけ(仙台市青葉区大町2-4-1グランドソレイユ大町1階) |
ゲスト | 佐藤文行さん(マルブン食品株式会社代表取締役) |
参加費 | 3,600円 |
参加 | 25名 |
身近なのに、気付かない食品流通のカラクリ。
地域の商店がなくなり、大型店での購入が当たりまえになった現在、カカクの裏にある食べものの生産・流通・販売の実態を伺いました。
マルブン食品は昭和44年に創業開始した練り製品メーカーです。 今回の震災では津波は来なかったものの、地盤が大きくずれ、工場は解体せざるを得ない状況になりました。 補助金を利用して新工場を建設し、平成24年の12月1日に本社工場として稼働、現在は6割程度までは復活してきている状況だそうです。 マルブン食品では、海外の何種類かのすり身をブレンドして作ることで、無添加で美味しい蒲鉾を作っています。
かまぼこの由来は諸説ありますが、最初の蒲鉾はちくわのような形で、「がまのほ」に似ていたことから「蒲鉾」となったそうです。
また、日本各地に蒲鉾文化はありますが、宮城は良い白身魚が入るため笹かまが作られ、銚子などはイワシが採れたためつみれの文化になりました。
環境が文化を作っていくんですね。
ただ、最近では食卓の変化でパンに会う食材は消費が伸びていますが、ご飯に合う、漬物・佃煮・納豆・練り物は減ってきています。
国内の水産加工品生産量は、この10年で約40万トンも減少!
そんな中でも、宮城は魚肉練り製品の購入額が全国1位で、根強く笹かまや揚げかま文化が浸透しているんですね。
マルブン食品では、蒲鉾の固定概念を変えられるような商品作りにも取り組んでいて、トマトやバジル入りの「オードブル蒲鉾」なども売り出し始めたそうです。
これがオードブル蒲鉾。
オシャレ!!前菜やサラダ感覚でおいしくいただけそうです。
後半は、消費のお話しです。
「今の消費者は、商品を見る目が養われていない。」
と言う佐藤文行さん。
昔は商店街などで、売り手と消費者が顔を合わせて言葉を交わしていたことで、旬の食材や良い商品・悪い商品の見分け方を教えてくれていました。
しかし、今はスーパーなどで並んでいる商品を「買わされている」状態。
確かに、その商品自体の品質ではなく、見た目の良いパッケージ・安売り・ポイント還元…商戦に左右されて商品を買っていることが多い気がします。
「同じ値段でも、仕入れ値が異なると、商品の質にもつながっていて、それを消費者が見分ける目を持たないといけない。消費者が賢くならないといけない。」
と、喝があり、私たちに自分から、商品の裏側を知ることの必要性を教えてくれました。
今回は、マルブン食品の練り製品を使った料理を、○たけの親方が今回ためだけに考案してくださいました。
オーソドックスなあったかいおでん種に、季節のばっけ味噌をつけてシンプルに味わったり、揚げ蒲鉾はさっと揚げ直して、生海苔のあんかけにしていただいり。
とっても美味しかったです!
マルブン食品さんも、参加者に商品の手土産をご用意くださるなど、ご協力本当にありがとうございました!