こんにちは、MELONです。ふたたび、レジ袋の話です。
そこのあなた!清潔そうなレジ袋になんでもかんでも詰めてゴミ箱にぽ〜んと投げてしまってませんか? 臭いものに蓋をする感覚で縛ったレジ袋って本当の姿は何か、一緒に考えてみませんか?
さて、なぜレジ袋なんでしょう。レジ袋という名前はレジ(キャッシュレジスター)においてある袋(レジで会計後渡される袋)ということで、1960年代に登場します。最初はビニル袋であって、その後1970年代になって薄いポリエチレン製のものに変わりました。登場したときはお店の人が商品を入れてくれたわけですが、その後消費者が自ら入れる形に変わっていきます。つまり、最初は有無を言わさず商品が入ったレジ袋が消費者に渡されていましたから、レジ袋自身に罪はないものの、単に商品を運ぶためだけに使われ、家に帰るとさっさと捨てられていくとても重宝なものになります。
レジ袋はその透明感もあって、清潔そうにみえるので、その消費は拡大し、今では年間320億枚、つまり国民一人あたり年間260枚も使っています。レジ袋の原料のポリエチレンは石油からつくられますが、このレジ袋全部に使われる石油は日本の石油輸入量のなんと1日分にも相当します。レジ袋の一生はもっとも短いものでは数秒でゴミ箱に捨てられることになります。石油は限りある貴重な資源で、その資源量はたったの50年分とも言われていますから、レジ袋は本当に罪深いものです。
さらに罪深いのことに、レジ袋は大量の二酸化炭素(CO2)を発生させ、地球温暖化を引き起こすのです。ポリエチレン製レジ袋は年間約15万トン生産されていますが、焼却時に発生する二酸化炭素量は約12万トン、製造時にかかる二酸化炭素発生量は約4万トンで、合計16万トンもの量です。これは1年、約32万台分の普通乗用車(宮城県の保有台数の約1/3)から排出される二酸化炭素量に相等します。すさまじい量ですよね!
地球の貴重な資源を浪費して作られるレジ袋が、地球の環境を汚す。これほどに環境に優しくないものはないでしょう。さらに、レジ袋は環境では分解されない(最近は生分解性プラスチック製のものもありますが極々少量です)ため、海や山を汚し、動物たちを苦しめます。「運ぶのに都合がいい」「清潔そう」という人間様のご都合だけで生まれた悲劇のレジ袋。引退していただく方がいいのかも。
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